映画B学校

映画B学校は、とても名前が似ている某映画学校の周辺にころがっている小さなあれこれを、長い毛足で根こそぎからめ取る「B面」で「B級」なサイトです。

小ネタ満載映画であることは、映画マニアでなくともよくわかった。クエンティン・タランティーノ監督最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。中年になったブラピとディカプリオが、スクリーンの中を生き生きと闊歩する。小ネタがわからなくても面白い映画ではあったけど、小ネタがわかる人たちがやけに楽しそうなのもまた事実。これは、映画マニアが、映画マニアであることを、恥じずに謳歌する座談会である。


佐野真規 1982年生まれ。フィクション11期高等科修了。映画美学校の同期たちと作っていた映画『許された子どもたち』(内藤瑛亮監督)がいよいよ完成。公開をお楽しみに!映画館でよく寝るし、カタカナも漢字も固有名詞は覚えられないし、映画マニアとは程遠い…。タランティーノ映画は外連味の効いた娯楽性と作家性のごちゃ混ぜアンサンブルが楽しいです。

千浦僚 1975年生まれ。元映画美学校試写室映写技師。ずっとタランティーノ映画は好きで観てきた。しかし映画の作り手側のひとはこの監督への距離感むずかしいと思う。ただ、真似や憧れは警戒するとしてもそれが何なのか、どういう映画なのかは考えるべきかと思う。万人向け、善人向けの良い映画ではないことも大前提で。

星野洋行 フィクション・コース、ティーチングアシスタント。撮影部。今秋、撮影をしました副島正紀監督『ソウル・ミュージック』が、MOOSIC LAB2019の短篇部門で上映されます。タランティーノ作品はカッコイイからと美学校生が課題などで真似すると大概トンデモナイことになるので、安易に真似するのだけは絶対やめるよう毎回言ってます。


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【1】

多忙なはずの3人が、ひと声で集まってくれた。それぞれが映画の作り手なので、映画の作り手の気持ちがとてもよくわかる3人。顔を合わせるなり、かばんを開けて、「嵐電」のパンフレットを取り出す。そのまま話が始まってしまって、あわててボイスレコーダーを回した。

古澤健(ふるさわ たけし) 映画監督・脚本家。主な監督作品に『making of LOVE』『今日、恋をはじめます』『ReLIFE リライフ』『青夏』。脚本・プロデュース作に『ゾンからのメッセージ』(監督・鈴木卓爾)がある。

杉田協士(すぎた きょうし) 1977年、東京生まれ。映画監督。長編第2作『ひかりの歌』が全国順次公開中。2019年8月には恵比寿・東京都写真美術館ホールにて東京凱旋上映を予定。http://hikarinouta.jp

穐山茉由(あきやま まゆ)1982年生まれ。東京都出身。ファッション業界で会社員をしながら映画美学校18期フィクション・コースを修了。高等科修了制作では『ギャルソンヌ –2つの性を持つ女-』を監督。初長編作品『月極オトコトモダチ』が新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺、イオンシネマ板橋 他全国順次公開中。https://tsukigimefriend.com 

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【1】

最初は、軽い気持ちだったのだ。女たちの攻防を描く「女王陛下のお気に入り」を、映画美学校界隈の女子たちで語ったら面白そうだな、くらいの軽い気持ち。いつだって、B学校は、軽い気持ちで動き出す。今回も、それくらいのノリだったのだ。

兵藤公美
桐朋学園大学専攻科演劇専攻卒業。‘96青年団入団。舞台作品への出演を主軸にすると共に、演劇と映像を横断する活動を続けている。主な出演に、平田オリザ「ソウル市民」「日本文学盛衰史」「思い出せない夢のいくつか」、パスカル・ランベール(仏)「愛のおわり」、深田晃司監督「歓待」、鈴木卓爾監督「ジョギング渡り鳥」、篠崎誠監督「SHARING」、前田司郎監督「ふきげんな過去」、NHK教育「時々迷々」、沖田修一監督「フルーツ宅急便」、京都造形芸術大学映画学科講師、洗足学園音楽大学ミュージカルコース講師

朝倉加葉子
映画監督。映画美学校8期フィクションコース修了。

中川ゆかり
俳優。1984年生まれ。映像出演作に鈴木卓爾監督映画「ジョギング渡り鳥」、佐野真規監督 MV「River River」ほか。演劇は自作自演一人芝居や都立高校の演劇講師など。日々は吹替制作・ディレクターもしてます。

長尾理世
出演作に舞台『革命日記』(松井周演出)、 映画『美しい乳首』(西山洋市監督)、『片付かないこと』(小出豊監督)、『うろんなところ』(池田暁監督)、『ゾンからのメッセージ』『All night』『犬の村、移民の瞳』(鈴木卓爾監督)等がある。プロデュース作品に「月刊 長尾理世」シリーズ、監督作に『牛乳配達』(小田篤共同監督)がある。

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【1】
社会現象、なのだそうだ。聞くところによると、「ミュージシャン」の「伝記映画」が「右肩上がりの興収」を記録していることは「異例」なのだという。じゃあ、その異例に乗っかってしまおう。誰か、『ボヘミアン・ラプソディ』について語りませんか! そう持ちかけたら、千浦僚が、フレディ服で現れた。なるほど。これは、祭りだ。(ネタバレしまくりです!ご注意ください)

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千浦僚
映写技師。映画記事ライター。1975年生まれ。高校のときALTのインド系アメリカ人のおねえちゃんと仲良くなってニルヴァーナの話をしたりグレッグ・アラキの映画を観にいったりした。そのひとはシーク教徒で教義のため髪を切ったことがないそうで超ロングヘアでニルヴァーナやダイナソーJrが好きだった。

市沢真吾
映画美学校事務局。楽器が弾けないのに高校時代はHR/HM系のコピーバンド(ボーカル)、大学時代はスーサイドみたいな二人組ユニット(サンプラー担当)をやってました。

大畑創
監督作『大拳銃』や『へんげ』など。連ドラ『拝み屋怪談』が最新作。音楽はやる側ではなく聴く側。かつてはライブやクラブやフェスなど行ってた。

内藤瑛亮
映画監督。1982年生まれ。代表作『先生を流産させる会』『ミスミソウ』など。最新作『許された子どもたち』仕上げ中。中高生の頃はマリリン・マンソンとナイン・インチ・ネイルズをよく聴いてました。

この映画が生まれた「アクターズ・コース」の、講師をしている3人である。普段は劇団「青年団」で、演劇をやっている。彼らが受講生に向き合う時、そのスタンスは「講師と受講生」というより「俳優同士」である。その人たちが、『ゾンからのメッセージ』を観た。会話は、この3人の中で唯一出演者である山内健司の、現場でのエピソードから始まる。

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映画美学校アクターズ・コース高等科第2期生を中心に作られた本作。脚本作りから美術、編集、効果音録りや宣伝など、すみずみまで彼らが携わっている。アクターズ・コースのティーチング・アシスタントで助監督の石川貴雄と、製作・脚本の古澤健を交えて、この映画の「できるまで」を語る。(※ネタバレを避けたい方は観終えてから読んでください)

長尾理世
出演作に舞台『革命日記』(松井周演出)、 映画『美しい乳首』(西山洋市監督)、『片付かないこと』(小出豊監督)、『うろんなところ』(池田暁監督)、『All night』『犬の村、移民の瞳』(鈴木卓爾監督)等がある。プロデュース作品に「月刊 長尾理世」シリーズ、監督作に『牛乳配達』(小田篤共同監督)がある。

石丸将吾
1986年生まれ。福岡出身。中学の頃から映画俳優に興味を持ち、大学進学をきっかけに上京。早稲田大学演劇サークル劇団『木霊』に入団し、演技を始める。その後、映画美学校アクターズ・コースに2年間通う。現在も小劇場を中心に活動し、自主映画などにも出演している。

飯野舞耶
アクターズ・コース高等科第2期修了生

律子
映画出演作に『泥人』(2013 /上野皓司監督 :第18回水戸短編映像祭準グランプリ他)、『わたしたちの家』(2017/清原惟監督:PFFアワード2017グランプリ、第68回ベルリン国際映画祭出品他)など。身体の動き、動くことに興味がある。

石川貴雄
監督作に『本日、引越し致します』(2015),『くちびるコミュニケーション』(2010)など。出演作に『love machine』(古澤健監督)。同じく鈴木卓爾監督作『ジョギング渡り鳥』(2016)では助監督・制作を務める。

古澤健
映画監督・脚本家・プロデューサー。主な作品に『ロスト★マイウェイ』『making of LOVE』『今日、恋をはじめます』『ReLIFE リライフ』『一礼して、キス』など。8月1日より最新監督作『青夏 きみに恋した30日』が公開。

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『ゾンからのメッセージ』特集
高橋洋・鈴木卓爾・古澤健
(※ネタバレを避けたい方は観終えてから読んでください)

高橋洋と鈴木卓爾は、98年に古澤健が映画美学校フィクション科生時代に撮った『怯える』という映画で共演している。古澤によれば彼らは「VHSを送る謎の男と、受け取る通り魔」の役であったらしい。この二人が顔を合わせることは、映画人にとってはなかなかのことなのだということは、『ラブ&ピース』座談会で確認済みだ。今回はアクターズ・コース第二期修了作品『ゾンからのメッセージ』について、高橋洋と、監督の鈴木卓爾、製作と脚本の古澤健が、大いに語る。

高橋洋
脚本家・映画監督。7月に韓国のプチョン映画祭で『霊的ボリシェヴィキ』上映します。審査員もやります!

鈴木卓爾
映画監督・俳優。出演作『菊とギロチン』(瀬々敬久監督)が公開中、出演作『きらきら眼鏡』(犬童一利監督)が9月より全国で公開。最新監督作『嵐電』は2019年公開予定。

古澤健
映画監督・脚本家・プロデューサー。主な作品に『ロスト★マイウェイ』『making of LOVE』『今日、恋をはじめます』『ReLIFE リライフ』『一礼して、キス』など。8月1日より最新監督作『青夏 きみに恋した30日』が公開。

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【1】
出会いはちょうど10年前。何か作るぞとなれば声をかけ、大いに手伝い、手伝われ、何か新作映画観るぞとなったら、集まっちゃあその感想を言い合い、毎年、旅行と忘年会を欠かさず、それでいて他者は拒まず、去る者は追わず、くだらなーい笑い話と、まじめーな映画談義が、まるでシームレスに重ねられていく。修了から10年経ってもそんなつながりが続くとは、他の期にはあまりないことなので、試しに集まってもらってみた。『ミスミソウ』が公開中で、11期生が中心となった自主制作作品『許された子どもたち』を編集中の内藤瑛亮と、そのかけがえのない同期生たちの、ある日の会話である。


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内藤瑛亮
1982年愛知県出身。映画美学校在学中に教員採用試験に合格。特別支援学校に教員として勤務をしながら自主映画を制作する。高等科修了製作の特別枠として初の長編映画『先生を流産させる会』(12)を制作する。教員を退職後、『パズル』(14)、『ライチ☆光クラブ』(16)、『ドロメ』(16)等を手掛ける。久々の自主映画『許された子どもたち』を美学校同期の11期と制作し、現在編集中。

佐野真規
1982年滋賀県出身。映画美学校フィクション・コース11期修了。アクターズ・コース1期TA。『ジョギング渡り鳥』(16)(鈴木卓爾監督)の助監督を務め、配給宣伝にも関わる。内藤瑛亮監督作品では『牛乳王子』(08)、『廃棄少女』(11)で撮影助手、『先生を流産させる会』(12)で助監督・脚本協力、『パズル』(14)で脚本協力・メイキング演出。『許された子どもたち』では制作。 監督作では『月刊長尾理世 9月号 コーヒーとさようなら』(福井映画祭10th入選)。2017年、SPIRITFESTのMV「River River」(https://www.youtube.com/watch?v=bIctMzoiOhU)を監督。

冨永圭祐
1983年兵庫県出身。映画美学校フィクション・コース11期修了。修了制作として『乱心』(11)を監督。第12回ニッポンコネクション、大阪シネドライブ2012、名古屋Theater Cafe等で上映。内藤 瑛亮監督作品『牛乳王子』『先生を流産させる会』『廃棄少女』『お兄ちゃんに近づくなブスども』『救済』『許された子どもたち』では編集、『ライチ☆光クラブ』では共同脚本で参加。都内某所で勤務しながら現在、玉田真也監督映画版『あの日々の話』を編集中。

山形哲生
1984年埼玉県出身。映画美学校フィクション・コース11期修了。現在は海外映画などの字幕コーディネート業務に従事する。内藤瑛亮監督作には、短編『廃棄少女』(11)で助監督、『パズル』(14)で脚本協力とメイキング撮影、『許された子どもたち』で共同脚本と制作で参加。

冨永威允
1980年4月12日生まれ。広島県出身。中学から登山部に入部し、大学進学とともに本格的に取り組む。厳冬期剣岳登頂等を経験した後、27歳で映画美学校フィクションコース入学。高等科コラボで制作部をやったばかりに、卒業後3年近くは自主映画のノーギャラ制作部として日を送る。現在は埼玉県の「SKIPシティ」で若手映像クリエイター支援事業に従事。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭では映画美学校と映像制作ワークショップを開催。冨永(圭)との血縁関係は特になし。

松久育紀
1978年神奈川県出身。映画美学校フィクション・コース11期修了。内藤瑛亮監督作品には、『牛乳王子』(08)で照明、『先生を流産させる会』(12)で演出部・脚本協力、『ドロメ』(16)で共同脚本を担当。その他、脚本担当作品として、『土竜の祭』(2009、井土紀州監督、共同脚本)、『ピン中!』(2016、金沢勇大監督)。

川口陽一
(1980〜 神戸市出身)映画と音。最近の音響担当作は『They Survive』(2017、篠崎誠監督)、『ファンタスティック ライムズ!』(2017、大工原正樹監督、オムニバス映画『LOCO DD 日本全国どこでもアイドル』の一編)『ジョギング渡り鳥』(2016年、鈴木卓爾監督)など。内藤監督作では『先生を流産させる会』(2011)の演出部・録音部、『救済』(2013)の録音を担当。 今夏、『ゾンからのメッセージ』(鈴木卓爾監督・古澤健脚本)がポレポレ東中野他にて公開を控えている。 2016年にはこの座談会にも出席の佐野真規、冨永圭祐も参加した『この世の果てまで』を監督。

高橋洋の脚本・監督による最新作『霊的ボリシェヴィキ』。その制作にスタッフとして関わった面々に話を聞いた。「プロの制作現場でスタッフとして機能する」ことを、身を張って叩き込まれるフィクション高等科「コラボレーション実習」の一環。「Jホラー」の代表格である高橋洋の現場で、彼らは何を学んだのだろうか。

小杉幹太 F19高等科所属。『霊的ボリシェヴィキ』照明部チーフ。ポスプロではサウンドチームで整音やSE作りをしました。脚本開発にも関わり、脚本チームにも参加。

齋藤成郎 映画美学校19期高等科所属。『霊的ボリシェヴィキ』では撮影部アシスタントのファーストを担当。

西牟田和子 映画美学校19期高等科所属。初等科修了後、映像制作会社に転職。霊的ボリシェヴィキでは美術部チーフを担当。

藤本英志朗 『霊的ボリシェヴィキ』制作部。脚本開発のところで主に関わり、今作の予算管理をしたり、現場ではメイキングを撮ったりなどもしてました。

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年の瀬の映画B学校は、この人たちに任せることにしている。事務局のミスター映画美学校、市沢真吾。事務局にいたりいなかったり、脚本書いて賞を取ってみたり、神出鬼没のスズキシンスケ。今回はそこに、B学校座談会企画常連、映画をコトバで解体する男・千浦僚を交えてみた。よくある「2017年の振り返り」とかには、何だか全然ならなかった。でもとっても大事な話をしてる気がした。それぞれの場所で、それぞれの事情で揺れてるおっさんたちによる「駄話」。正月休みの退屈しのぎに、もしよかったら。

【市沢真吾】
YouTubeというのは自分の見た動画の傾向から勝手におすすめを放り込んでくる機能がある。私は今まで矢沢永吉という人に全く興味がなかったはずなのだが、ある日突然「暴徒化する観客にアドリブで説教する矢沢永吉」という動画がおすすめに入ってきた。それからというもの、ちょっとだけこの人のことが気になり始めている。映画美学校事務局。フィクション・コース第1期修了生。

【千浦僚】
1975年生まれ。映画感想家。「映画芸術」「キネマ旬報」に寄稿。90年代半ばより大阪のPLANET studyo plus oneやシネ・ヌーヴォのスタッフ、2011年から2014年までオーディトリウム渋谷スタッフ。2017年洋画ベストは『エンドレス・ポエトリー』。邦画ベストは『エルネスト』。2002年から2010年まで映画美学校試写室上映担当。

【スズキシンスケ】
売文・日英/英日翻訳のフリーランサー。まだギリギリ20代。年上と交流する方が気楽なのだが、そろそろ年下も増えて来たので、対策を練りたい(性的な意味ではない)。フィクション・コース第12期初等科修了生。

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『淵に立つ』で世界的評価をものにした深田晃司、黒沢清監督の前作『岸辺の旅』のメイキングを任された朝倉加葉子、商業作品にも貪欲に臨む一方で自主制作映画『許された子供たち』の公開が待たれる内藤瑛亮。映画美学校の先輩後輩である3人が、黒沢清と『散歩する侵略者』について大いに語る。【ネタバレ炸裂。ご注意ください!】

【深田晃司】
映画美学校フィクション・コース第3期修了生。
80年生まれ。06年中編『ざくろ屋敷』を発表。13年『ほとりの朔子』でナント三大陸映画祭グランプリ、16年『淵に立つ』で第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門にて審査員賞を受賞。現在18年公開に向けて新作『海を駆ける』の仕上げ中。

【朝倉加葉子】
映画美学校フィクション・コース第8期修了生。
映画「クソすばらしいこの世界」で長編デビュー。他に「女の子よ死体と踊れ」「RADWIMPSのHESONOO」「ドクムシ」。来年撮影の長編準備中です。

【内藤瑛亮】
映画美学校フィクション・コース第11期修了生。
代表作『先生を流産させる会』。押切蓮介さん原作の『ミスミソウ』の仕上げ中。いじめを題材にした自主映画『許された子どもたち』を製作中。冬に後半パートを撮影します。

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いつもみんながぎゅうぎゅうになって、パソコンに向かう編集部屋に集う。彼らも「修了制作」の時、ここに入り浸ったのだろう。2017年夏、怒涛の1年間を終えた第20期の受講生たち。出自も年齢層もばらばらな5人が、1年間の思い出と実感を語る。

相澤亮太 中2の夏にゾンビ映画を作ったことがあります。

牛島礼音 福岡県出身。大学ではオーケストラでヴァイオリンを弾いていました。

佐藤圭 1985年生まれ。団体職員。もうすぐ一児の父になります。

西本達哉 1994年、兵庫県生まれ。一橋大学社会学部在学中。映創会所属。どういう映画をつくりたいかはまだ全然わからないです。

南香好 大学在学中は銀座の映画館でアルバイトしていました。

星野洋行 フィクション・コース、ティーチングアシスタント。撮影部。映画、ドラマ、CMだけでなく、収録や中継などもやる何でも屋。参加しました『雨にゆれる女』絶賛レンタル中。またTVドラマ「悦ちゃん」(NHK総合)は絶賛放送中。撮影作品は二本待機中。今年中には公開できたらなあと思ってます。

松本大志 フィクション・コース、ティーチングアシスタント。映画監督、現在長編の企画を考えております。最近買った漫画の新刊は「いちげき」2巻、「響〜小説家になる方法〜」7巻、「マロニエ王国の七人の騎士」1巻。

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今年も、フィクション・コース初等科生が修了制作を終えた。となると彼らにご登場願わねばならない。カリキュラムの最初から、ぴたりと受講生にはりついて、花も嵐も踏み越えてきたみんなの兄貴・星野洋行と、修了制作を作るにあたって日々起こるトラブルや相談事を、一手に引き受けて提出までの交通整理をしてきた松本大志。彼らが今年、どうも気になってしまった作品を2本ずつ選び、見せてくれる会合である。みんなの作品を通して、映画の根幹を語り合うこと、計3時間半。いいですか、映画美学校フィクション・コースには、こんなお兄ちゃんたちがいます。


星野洋行 フィクション・コース、ティーチングアシスタント。撮影部。最近の仕事ではNHK総合で放映のドラマ「悦ちゃん」の撮影助手など。金髪で帰省したら親から「いい歳して、、」と絶句された3?歳。今のところ今年のベストワン映画は『夜に生きる』。

松本大志 フィクション・コース、ティーチングアシスタント。映画監督、現在長編の企画を練っております。今年一巻が出た漫画のベスト5(順不同)、「BEASTERS」、「青野くんに触りたいから死にたい」、「ましろび」、「ルポルタージュ」、「リウーを待ちながら」。

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