映画B学校

映画B学校は、とても名前が似ている某映画学校の周辺にころがっている小さなあれこれを、長い毛足で根こそぎからめ取る「B面」で「B級」なサイトです。

75日に行われた「映画美学校ショーケース」。

めったに見られない修了生の作品上映や、

講師陣のガチンコトークなど、

フィクション・コースが日頃からやっていることを、

誰でも入れるイベントとして大公開しました。
http://www.eigabigakkou.com/news/info/4951/ 

 

そのうちのひとつとして行われた、

深田晃司(3期修了生)さんと三宅唱(10期修了生)さんの対談を、

ここでまるっと公開いたします。

 

映画作りを「志す」人を相手に、この学校の大人たちは「作る」のみならず、

それで「食う」こと、もっと言えば「生きる」ことをきわめて真剣に語ります。
日々、ほんとに日々、そういうことが繰り広げられているのです。 

 

……来ないと損だと思うの。こんな学校。

 

その様子を4日連続でおすそわけ。存分に噛み締めてください。
(局長オガワ) 

 

はいどうもご無沙汰の更新です。
先日、映画美学校で「ショーケース」というイベントがありましてね。
講師陣による対談とか修了生の上映とか盛りだくさんでして、

B学校でも近日、深田晃司☓三宅唱対談の様子を、
まるっと採録して掲載いたしますが、その模様を、

伝説の事務局員! 市沢真吾さんが、
Facebookで素敵に語っておられたので、
許可を得ましてここにも掲載いたします。

深田さん三宅さんが語ってたことにつられて、
ひょっとしたら市沢さん自身の実感に基づく理解が、
ここに書かれているような気がします。
本文掲載は近日! 震えて待て!
(局長オガワ)
 

 ただただ、眺めるのみなのだ。たぶん観た人にしかわからない「駄話」の連鎖。でもこの「駄話」にこそ価値があるのだと、映画美学校界隈の人たちは知っている。「駄話」であろうがなかろうが、出そう。交わそう。そうやって彼らの「映画」は続いていくのだ。(※ネタバレあります、ご注意ください!)

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現役受講生を引っぱり出してみた。フィクション・コース第17期高等科生。普段はみんな、どんな映画談義に花を咲かせているのかなと思って。でも取材者が入ったら緊張しちゃうかな、などと危惧していたら、講師の保坂大輔をはじめ、編集局員たちが口を揃えて言うのだ。「いや、あいつらなら、大丈夫」。そっか、じゃあ、ちょっと放っといてみようかな!(※ネタバレあります、ご注意ください)

 

【保坂大輔】1977年生まれ。映画美学校フィクションコース第5期高等科修了生。現講師。脚本作品に『貞子3D2』等。今年、映画美学校高等科コラボ作品として、ロボットもの『お母さん、ありがとう』を監督。

 

【坂田科伸】埼玉で公務員をしている36歳。30代半ばで映画美学校フィクション・コースに入り、今に至る。そもそも、こんな偉そうに話すほど映画を撮れるわけでも観てるわけでも無いのに、とこの原稿を読んで若干青くなっている。

 

【横山翔一】1987年東京生まれ。早稲田大学第一文学部(現:文学部)にて演劇を学び、作・演出、舞台映像制作、役者と幅広く活動。卒業後、東京芸術大学大学院映像研究科メディア映像専攻に進学しメディアアートを学ぶ。CM制作の仕事を経て、2014年、映画美学校フィクション・コース初等科修了制作『たちんぼ』の監督脚本を担当する。

 

【中村佳寛】(プロフィール)1986年生まれ。映画美学校17期フィクションコース高等科。監督作『姉と弟』。最近、気になって仕方がない作家は森翔太。

 

【飯島明】映画美学校フィクションコース17期高等科生

名前の読みはアキラではなく、トオル。

初等科生時代に脱サラする。先日、キノハウスの1階にて、目の上を数針縫う怪我をし、救急車で運ばれる。縫合後、飲み会にはバッチリ参加。
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 「北野映画と俺」トークなら、できそうな気がします。

 ――ビガッコーに行けばだいたいいる男・市沢真吾の思いつきに、まんまと乗っかったB学校」編集局。1970年代後半に生まれ、感受性の高い青春期に北野映画をばっちり食らった中年2名(市沢・千浦)と、物心ついた時にはすでに「世界のキタノ」だった1980年代生まれの若者3名(三宅・冨永・スズキ)が一堂に会し、5回にわたって、それぞれにとっての「北野映画」を語ります。


【市沢真吾】1977年生まれ。映画美学校フィクション・コース第1期高等科修了生。現在映画美学校事務局員。子供のころ、自分以外の家族全員が『E.T.』を見に行き、自分だけが観られなかった。そして未だに観ていない。

 

【千浦僚】1975年生まれ。90年代は大阪でプラネット、シネ・ヌーヴォ、扇町ミュージアムスクエア、東梅田日活の映写を担当。02年上京、同年より09年まで映画美学校試写室映写技師。現在は映画系雑文書き。

 

【三宅唱】1984年生まれ。映画美学校フィクション・コース第10期初等科修了生。5/30より監督作『THE COCKPIT』がユーロスペースにて公開。最近18期生とサッカーをした、またやりたい。

 

【冨永圭祐】1983年生まれ。映画美学校11期フィクションコース高等科修了生。監督作品に『乱心』等。ウェルメイドに作ろうとしてもいつも変な映画が出来るので改めて映画勉強中。疲れたら映画美学校に座りに出没する。

 

【スズキシンスケ】1988年生まれ。映画美学校フィクション・コース第12期初等科修了生。現脚本コース第4期高等科昼クラスTA(ティーチング・アシスタント)。TA中は「仏のスズキさん」で通っているが、心に『3-4x10月』の井口(ガダルカナル・タカ)を飼っている。

 

去る、5月4日。
映画美学校が誇るワカテとチューネン男子が揃って、
北野武作品についての座談会を行いました。
そりゃもう3時間超えの盛り上がりを見せたのですが。

その中のおひとりがですね、座談会を終えた余韻なのか何なのか、
「なんか、書けちゃった」って、この文章を託してこられたのです。

ビガッコー生ならみんなおなじみ、我らが事務局員・市沢真吾さんです。

……確かに。確かにこのことについてはちょっと考えたいですね。
 一読してそう思ったので、急きょ、局長の独断でここに丸ごと掲載いたします。

座談会本文は来週にもアップ予定。
それまでの間、以下に書かれてることを、
ふむふむと脳内をめぐらせながら、お待ちくださいね。(以上、局長オガワ)


 

 そして、話はまるで想定していなかった方向へと向かうのだ。それはもう、聞き手が仕切ることを放棄せざるを得ないほどに。濃密で、近しい、同志たちの議論。孤軍奮闘しているすべての俳優たちに伝えたい。映画美学校アクターズ・コースでは、こんな仲間ができるのだと。
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登壇:市川真也 大石恵美 大園亜香里 大谷ひかる 鬼松功 
   佐藤陽音 しらみず圭 津和孝行 長田修一 横田僚平(金子紗里 欠席)
  (以上アクターズ・コース第4期)
 

 稽古場を何度か見学して思ったのだ。この人たちは、こんなに大変な思いをして、わざわざ人目に晒されようとしている。なんて恐ろしい。なぜそんなことを好き好んで? ――けれど彼らの心境は、「好き好んで」というほど単純なものではなかったらしい。
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登壇:市川真也 大石恵美 大園亜香里 大谷ひかる 鬼松功 
   佐藤陽音 しらみず圭 津和孝行 長田修一 横田僚平(金子紗里 欠席)
  (以上アクターズ・コース第4期)
 

『石のような水』の稽古場は壮絶だった。特に怒号は飛び交わない。灰皿も舞わない。けれどとにかく松井周が、あきらめない演出家なのである。「今の5倍、出してみて」「もっと行けるでしょう絶対」「もう限界!って思うところまで行って」……特にその洗礼を受けたのは「安曇野」を演じた大園亜香里であろう。どちらかといえばおとなしめな彼女に与えられた役柄は「自分は女優だと是が非でも言い張る女」。稽古場では苦戦を強いられたが、劇場に入ると一転、芝居の色合いは彩度を増した。

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登壇:市川真也 大石恵美 大園亜香里 大谷ひかる 鬼松功 
   佐藤陽音 しらみず圭 津和孝行 長田修一 横田僚平(金子紗里 欠席)
  (以上アクターズ・コース第4期)

 たぶん、集まる機会はもうあまりない。1年間、濃密に向き合い、共にひとつの舞台を作った仲間たち。アクターズ・コース講師の兵藤公美も立ち去りがたく、急遽飛び入り参加となったこの日の総仕上げ座談会。数日前に修了公演『石のような水』を終えたばかりで、まだ余韻冷めやらぬ彼らに、あの時、そして今、感じたことをつぶさに聞いた。
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登壇:市川真也 大石恵美 大園亜香里 大谷ひかる 鬼松功 
   佐藤陽音 しらみず圭 津和孝行 長田修一 横田僚平(金子紗里 欠席)
  (以上アクターズ・コース第4期)